社員教育の考え方
私たちの社員に対する基本姿勢は、「大栄鉄工所が大切にする価値観に共感し、お客様のために鉄骨工事を究めることを志とし、自己実現する人材の創造」という人事理念で示されています。
価値観とは、経営理念・基本方針・行動理念に描かれていることで、顧客と社会への貢献を第一義に考えることです。私たち製造業にとって技術力はもちろん不可欠ですし、その追究を志とすることは何よりも大事ですが、技術至上主義な人材を育ててもいけないと考えています。
技術を扱うのも、技術から何かを作るのも、それを受け取るのも、すべて人です。技術が人と繋がるからこそ、そこに価値が生まれます。だからこそ私たちは、「提携構築力」や「人間性」の研鑽も非常に重視しています。すべての社員がその価値観を理解し、同じ方向に向かうからこそ、提携構築力・人間性が自然と育まれる風土になると考えています。
また、「自己実現」も非常に大事な要素です。建設業に限らず、多くの企業や職場で起こっている問題の一部は、社員には給与を支払っておけばいい、というような企業側の姿勢から生み出されているものではないでしょうか。しかし、経済的メリットを与えるだけで、社員の自己実現に繋がらない会社だと、そこで働く意義は失われてしまいます。意義がなくなれば、モチベーションも下がり、やがて品質や安全にも重大な欠陥を生み出すことでしょう。だからこそ、会社が成長しながら、社員も自己実現をし、生活や人生が豊かになっていくことが重要なのだと考えています。
このような人材理念に描かれていることを育成のシステムに反映するうえで、私たちは以下のような公式を絶対的な基準としています。
(専門能力+提携構築力)× 人間性
鉄のプロである私たちには、当然のように専門能力を磨き高めることが重要です。もう一つは先ほど述べた提携構築力です。これにはコミュニケーション能力などが含まれます。そしてこの2つの価値を何倍にも膨らませることができるのが人間性です。思いやりや前向きさといった基本姿勢以外に、人それぞれの個性もここに含まれてきます。
このような、専門能力、提携構築力、人間性を最大限引き出すために、会社の人事制度を整備し、OJTや四半期ごとの個人面談といった日々の育成活動に繋がっています。